土曜日

72■溶ける溶けない(二酸化チタン)

よく溶けますかと言う質問が来る。実は説明が非常に難しいので場合によって説明を変えているのが現状だ。
溶けるとは、例えば「食塩(NaCl)」を水に入れると、(Na+)と(Cl-)に分かれて水のイオンの中に紛れ込んでしまい、そのまま放って置いても普通の状態では食塩の沈殿ができたりはしない。
しかし、例えば「二酸化チタン(TiO2)」の場合、水に入れると、水は白く濁って溶けたように見える。この状態は二酸化チタンが(+ -)のイオンに分かれて水に紛れ混んでいるのではなく、(TiO2)のまま水の中でバラバラになっているだけで、これを「分散」と言う。この場合、時間が経てばやがて二酸化チタンの沈殿が底に溜まることになる。この状態を「溶けない」と言う。
油のように水を弾くか弾かないかと言うことではないので、二酸化チタンのように、水に濡れやすいものでも、水に溶けないものも多くある。この点を勘違いしやすい。
でも有機物(糖やタンパクや色素など)の場合はかなり複雑で、溶けているようで溶けていない、条件が少し変われば溶けないものが溶けるようになる。などなど。

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