金曜日

10■苛性ソーダは怖い?

そうですね。
むしろあまり怖がりすぎて重装備で操作する方が
動きにくくなって余計に危ない気がします。
私なんか、25kg入りの苛性ソーダを
1kgくらいの袋に詰め直すときでも素手でやっていますからね。
手袋をして苛性ソーダを扱うと、
どのくらい外に漏れて(付着)しているか分からないのですが素手だと、
手がぬるぬるしてくるのでとても分かりやすいんです!
ある程度ぬるぬるしてくると、
水で洗えばいいのですから簡単です。
(あまり真似をしないでください)

(問い合わせメールへの返信)

9■> ★石鹸作りの魅力はどんなところでしょうか

>   (男性で…というのは珍しいのでは?)

一般的には
◆本人か家族にアトピーや皮膚の弱い人がいて自作するようになる。
◆元々手作りが好きで趣味の一つとして始める。
◆試しに作ってみた石けんが評判が良かったので作り始める。
◆メーカー石けんが自分に合わないので自作し始める
◆ブームになっているので自分も参加
◆石けん作りで友達が出来たから
◆合成物が嫌で自然の物で作った石鹸を使いたかったからなどの理由で始めた方が多いようです。

作ると言うことについての魅力は
◆キッチンで作れる
◆市販の石けんには無い石けんを作れる
◆すぐに手に入る材料でも作れる
◆逆に手に入りにくい物を集めて作ると言う魅力もあります。
◆短時間の作業で作れる。
◆逆に製作してから使えるようになるまで時間がかかる(待つと言うことが愛着心を高める)
◆自分だけのオリジナルを作りやすい
◆適当に作っても石けんが出来る簡易さ
◆逆に同じように作っても同じ物が作りにくい難しさ
◆化学(実験)をしていると言う感覚がいいみたい
◆一生懸命にグルグル(撹拌)している集中感がいい

私個人については
★オイル以外の材料や道具類は仕事柄持っていた。
★もともと手作りが好き(サイト:手造り工房村を作るくらい)
★以前に特殊な洗浄に付いての開発をしていたことがあるため石けんについての知識が元々有った。★入浴剤などを天然物で作っていた
★私自身の肌が弱く合成のシャンプーなどが合わなかった。
★妻(当時は婚約中♪)がたおさんの本を買ってきて作り始めたのを見て・・・・
★色付けに顔料(カラーラント)を使っているのを見て、天然染料を使えると思った。
★他のソーパーさんでは手に入らない物を使って石けんを作れる。
★石けん作りは化学反応そのもの!私の専門です♪

(何かのインタビュー?)

8■> ★石鹸作りは誰でもできるのでしょうか(毒劇物について)

法的には・・・・自家消費という形では出来ます。
ただし材料代徴収の中に苛性ソーダを入れることは出来ません。
(毒劇物販売は販売者の認可が必要です)

作業的には・・・・皮膚に触れれば化学やけどを起こす劇物ですので安全対策が必要です。
(具体的には保護道具(メガネやゴム手袋)や水道設備のあるところ)
薬品に対するある程度の知識をもっていること(講師)
これは苛性ソーダの扱い方だけではなく、
化学反応によって有害なガスや化合物ができることがあるため
経験的な知識は必要です。
(専門知識が必要と言う意味ではありません)

(問い合わせメールへの返信)

7■酸化チタンと微粒子酸化チタン

ある雑誌の言う「酸化チタン]と「微粒子酸化チタン」の区別がよく分からないのですが
確かに粒子形の違うものを混ぜる方が光の撹乱効果は高いです。
天然の酸化チタン(二酸化チタン)は加工工程上、粒子の大きさが一定ではなく
ある程度までの大きさの上限はあっても下限は無く超微粒子まで
様々な大きさの粒子を含んでいます。
私が持っている酸化チタン(二酸化チタン)もそれですので
たぶん同じ意味になると思います

(問い合わせメールへの返信)

6■二酸化チタンは水に溶ける?

非常に安定したもので水には溶けません。
クリームやワックスやオイルなどに混ぜて使います。
水に溶ける?酸化チタンも売られているようですが
これはおそらく三二酸化チタンなどを加工したもののようです。
化粧品材料用としていろいろなものが開発されていますが
基本的に酸化チタン類は紫外線遮蔽性が高いものです。
石けんに使う場合には、
最初からオイルに混ぜておくと
混ぜムラの少ない均一な白色の石けんが作れます。

5■小学生用コンフェッティ石けんの作り方

1.熱に強いプラスチック(ポリプロピレン)かステンレスの容器を用意してください。
2.容器の中に、ラップをしいて下さい(石けんが固まってから取り出しやすいようにするためです)。
3.色のついた石けんをサイコロの形に切ります。大きさは自由です。
4.白い石けんを、大根おろし器かチーズおろし器で細かくします。
5.細かくなった白い石けんを、ステンレスのなべに入れて、熱湯(ポットのお湯でもいいです)を入れます。
6.お湯の量は、石けんが全部つかるくらいです。
7.なべにふたをして、2時間以上そのままにしておきます。
8.熱湯の入った別の大きななべに、石けんの入ったなべをふたをしたまま入れて「湯煎(ゆせん)」します。
9.湯煎の方法はお母さんに聞いてください。
10.時々ふたを開けて中の石けんを混ぜてください。
11.だんだんと柔らかくなって透明になってきます。
12.もし硬すぎるようだったら、お湯をたしてください。
13.最初に用意したラップを敷いた容器に、サイコロの形に切った色のついた石けんを入れて、そこに14.温めてトロリとなった石けんを熱いうちに流し込みます。
15.そのまま一晩おいてさめれば、もう固まっているので容器から出して風通しの良いところで乾燥させてください。

このほかにも方法はあるのですが、
ちょっと説明がむずかしいので、
いちばん簡単な方法を書きましたが、
熱湯を使ったりするので、
必ず大人の人がいるときにしてください

(以前小学3年生の子からの問い合わせへの返信です)

4■> 紫根・茜・ログウッドは、BGでも抽出出来ますか?

BG(ブチレングリコール)はPG(プロピレングリコール)に近い性状ですので、
茜は普通に抽出できます。
紫根はエタノール抽出に比べてかなり弱いです。
ログウッドはそのままですべて溶けてしまうパウダーですので
加熱したBGなら溶けるはずです。
水抽出と溶け出てくる成分が違ってきますので
色は多少ちがってきます

3■ ラックダイの原料

ほとんどの染料が植物性なのに対して、
このラックダイはカイガラムシ科の昆虫の内分泌液です。
成分はラッカイン酸で、
ぜんざいや口紅などの色材料として食品添加物としても使われています。

2■染料の抽出液の濃縮

染料の抽出ではその中に糖分が含まれているんですがその量がまちまちで、
その糖分が濃縮のときの焦げ付きの原因になります。
こげつかさない程度まで濃縮した方が作業はしやすいと言うだけのことで、
抽出液が多すぎると最初の苛性ソーダを溶かすときの水分を減らさなければなりませんから、
その苛性ソーダ液を作るのが大変になります。
苛性ソーダ液はできるだけ多くの水で溶かした方が良いですから。
私は目分量で50ccくらいにしています。
(オイル500gに対して)

1■ラノリン抽出とエタノール抽出

大きな違いは2つあります。
エタノールとラノリンとでは抽出される色素に違いが見られることです。
ですから多少違った色になります。
例えば紫根の場合はエタノールだと赤みの紫ラノリンだと青みの紫と言う具合にです。
もう一つはエタノールを投入すると石けん生地がすぐに固まってしまうことです。
(必ずではありません)
特にトレースが出掛かっている状態だとすぐ固まってしまうことが多いです。
皆さんが香水を入れて失敗されるのはこのことなんです。
ラノリンは同じアルコールでも巨大分子構造なので
トレースが出掛かっている生地でも緩めてややサラサラにしてしまいます。
私が石鹸でトレースに失敗しなくなったのはラノリン抽出にしてからですね。
型入れが極めてスムースにできるようになりましたから。